「な)さか屋よもやまばなし」の記事一覧
伊豆の美味しいもの~出口の黒玉
「出口の黒玉」は伊豆で一番有名な飴!幼い頃の井上靖も大好きで小説「しろばんば」にも出てくる飴です。
「どこか懐かしい素朴な味」を追求して、この看板商品だけでお店が経営できることが、何よりスゴイことだと思いませんか?
さか屋に泊まった事のある方は、かなりの確率で食べたことがある「出口の黒玉」。ニッキ入りとニッキなしの2種類ありますが、私のお気に入りはニッキなしの「のどあめ」。あまりにお気に入りで一斗缶で大量購入。皆に配りまくっています。
仕事で営業に行く時も、持って行きます。おかげさまで旅行社の方々も「出口の黒玉」を見ると「さか屋は最近来てないなあ」とか「さか屋が来たんだな」と皆さん思って下さるそうです。そういえばここ2年ほど営業に足が遠のいているので、そろそろきちんとしなきゃと「出口の黒玉」を見ると反省するのでした。
★出口の黒玉★
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温泉の底力~ココロとカラダ【不妊】―夕刊フジ2008/3/13
今週の夕刊フジの記事に吉奈温泉が載ってました。「子供がほしい」と思うのは、今も昔も同じのようです。こればかりは神秘のベールに包まれて、科学だけでも精神論だけでも成功する確約はない。だから天からの授かり物なのでしょう。
吉奈温泉は江戸時代以前から【霊泉~子宝の湯】として名をはせ、家康側室お万の方を始め、多くのお子様が欲しい方々が訪れています。御宿さか屋では特別に【子宝の湯プラン】を作り、栄養士でもある女将と板長が、子宝に効くと言われる食材を使った「子宝料理」も考えました。ゆっくりぬるい湯に浸かりリラックスし、ココロもカラダも暖めることで赤ちゃんを迎えやすい状態を作ります。
また時には神仏に頼ってみるのも良いかもしれません。古くから子宝温泉として有名な吉奈温泉では、子宝祈願をして下さるお寺がございます。724年建立の古刹【善名寺】は見学のみも可能、もちろん子宝ご祈祷を希望の方は予約手配もいたします。
今でも多くの方が吉奈温泉に訪れ、子宝を願い、まためでたくお子様を授かって「御礼参り」においでです。ですので、こんな渋い温泉ながら、未就学児のお子様ゲストは意外に多いのです。ご夫婦が「無事産まれました」と幼いお子様をお連れになるのは、私共にとっても最高にうれしい瞬間。吉奈温泉で授かったお子様にも「吉奈温泉」を第二の故郷として覚えて下さると、うれしいですね。
★子宝の湯プラン★
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源泉掛け流しの湯を守る為に・・・ご協力お願い申し上げます
1280年以上の昔よりこんこんと沸き出でる伊豆最古の古湯「天城・吉奈温泉」
御宿さか屋はこの歴史ある源泉を循環や加温せずにそのままお楽しみ頂く為、日々努力しております。温泉の温度もまさに生き物かつ生ものなので、当日の気温に大変左右されます。
ここ数週間寒さが一層厳しくなり、特に露天風呂「オリオン座風呂」の湯温が影響を受けております。
どんなに源泉をどぼどぼ注いでも、表面積が広ければ湯温は下がります。温泉はご家庭の風呂のように簡単に温度が上がるものではなく、かといって循環や加熱をすると「温泉」としての価値はほとんど無くなります。人間の人智を越えた問題の為、人に合わせ快適に作り変えることは難しいのが現状です。
お客様の「露天のオリオン座風呂がぬるい」とのご意見は真摯に受け止めております。現実にとても厳しい条件ですが、源泉そのままでなんとか湯温を下げずに、かつ清々と空の仰げる露天風呂を両立できる方法を模索中でございます。
一部ふたなど覆いをかけ、一時的に表面積を減らす。大岩を入れ体積を少なくする。屋根をかけて保温するなど。検討・実験して効果の高いものを導入予定です。
年間で2ヶ月の間ですが、皆様でしたらどちらがお好みでしょうか?
(1)ぬるくても、フレッシュな源泉100%の露天風呂を楽しむ。
(2)循環でも加温でもかまわないから、快適な湯温の露天風呂を楽しむ。
この両者は決して相容れないものです。現在の当館が選んだのは(1)の方法です。出来ましたらお客様にもご理解頂けたらと、お願い申し上げます。
なお「オリオン座風呂」の湯温は平均39度。今の季節これ以上は上がりません。体温に近い温度の為、ある程度まで体温が上がってくると、瞬間、湯を水のように感じる一瞬があります。湯温と体温が同じになる為です。
ぬるくはありますが、湯の中に浸かっているとやはり源泉100%のため、上がった後も手足がぽかぽかとしてきます。
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御宿さか屋の温泉は・・・天城・吉奈温泉「露天風呂顛末記」
さか屋の温泉は全て【100%源泉掛流し】の湯船です。大浴場・露天風呂・貸切露天からお部屋の露天風呂、内風呂に至るまで。この数を全て温泉でまかなうのは、やはり努力が必要です。結構これが大変なのです。
「源泉だけ」と決めたのは15年ほど前。それまでは大量輸送の団体旅行最盛期でもあったので、お客様はぬるい温泉が嫌いでした。多くの人が入ると温度が下がるので、さか屋も循環・加温も致しかた無しという感じです。
きっかけは単純に「循環の機械が故障したこと」。なんとかナシでやってみようと決めて、日々の換水と清掃に力を入れ、環境整備として露天風呂に工事を施しました。
そう、一番困ったのは露天風呂です。大浴場は窓の開閉で温度管理が可能ですが、露天風呂は全くのオープン。どれほど源泉をどばどば注いでも、表面積があれば熱は奪われ温度は上がりません。これ以上は「容積を小さくし頻繁に対流させて温度を保つしかない」と寝湯を増設し容積を減らしたのです。逆に言うと、大きな露天風呂にしようとしたら循環させるしかないのです。温泉の質は落ちますけどね。
大浴場の湯船も入れ替え、複数の温度の違う湯船で入浴できるようにしました。そして12年前に貸切露天風呂を設置。小さい湯船なら露天でも対流が良いので温度は保てます。3年前に貸切露天をもうひとつ増やしました。
つい3〜4年前に温泉偽装騒動があり、「源泉」や「循環湯」について興味を持たれる様になりました。それ以後は温泉についてお褒めの言葉を多く頂くように。私共もチェックの為出来るだけ浸かるようにしていますが、やはりフレッシュな温泉は浸かると分かります。
いくら対流を良くしても、冬場の露天風呂はがんばって39度より上がりません。今では「源泉なのでご了承下さい」とお願いすると皆さん理解を示して下さる様になりました。
「浸かるまでは寒いけど、浸かったらいい感じでずーっと入ってました!ほんのり暖かい程度でも寒くはならないし、入ってられない程ではないですよ?やっぱり源泉だからですね」という方もおいでです。
やはりもともとぬるめの温泉ですが、どちらかと言うと「寒風吹きすさんでる中、裸で移動すること」が寒いようで。あと39度ってもうほぼ体温に近いですから、体温が上がってくると体内と体外の温度が同じになって、温泉を一瞬水のように感じる時があるのです。ここまで浸かったらやはり暖かい湯船へどうぞ。
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まだまだ続く吉奈温泉の紅葉★もみじが多いのは何故?
写真の紅葉は風に飛ばされてしまいそうですが、さか屋名物の「さか屋大かえで」の紅葉も来週が見ごろ♪
先々週天城峠の【天城もみじ祭り】まで2週続けて行ってきた結果、一番もみじが植えられていたのは【吉奈温泉】でした。
1280年前から門前町として栄えた伊豆・天城吉奈温泉。その歴史の一端を担うものとして【御宿さか屋】も存在しますが、この美しいもみじ達にもその歴史を感じます。植林するにも長い年月をかけて出来上がるもの。伊豆でも珍しい美しいもみじ。やはり計画的に実行されているのでしょう。
↑ この並木は桜ともみじが交互に植えられています。
特に当地は昔から東京など「遠方からのお客様」が多かった特別な場所らしいのです。昔の郵便局は立派な洋館だったそうですし、川端康成も通ってきていた「碁会所」もありました。戦前から欧米人が住んでいたなど、普通の温泉地ではちょっと想像できない層の厚さを感じます。
その当時から25メートルプール(しかもかなり深くて全くの競技用)やテニスコートを持っている施設もある温泉地って、ちょっとスゴクないですか?
特に地元の年配の方々は「伊豆でも吉奈温泉は本当に特別な温泉。訪れる人々も湯ヶ島や修善寺とは格が違う場所だったんだよ」と口を揃えておっしゃいます。なるほど。そう言われてみれば、変わってる。
伊豆の歴史ある天城(下田)街道から1本入った、山に囲まれた静かな湯の郷。そのプライベート感も「特別な感じ」に一役買っているのかもしれません。
「ここをもみじの郷にしよう!」と意図しないと、これだけの多さにはなりえません。外からのお客様が多かった吉奈温泉だからこそ「都会の人が好む」もみじを集中して植えたのではないかと思われます。
さりげなく自然に配置されてるけれど、もしかしたらとても計算された心地よさなのかも。どちらにしろ「この土地・この環境を近代化せず、そのまま守りなさい」と言った岡本太郎さんの言葉が身にしみます。
「常に先進的」だった伊豆・天城吉奈温泉の祖先たち。今の方がホント遅れていて、やっと追いついているような感覚です。いや、実際そうなのかも。
振り返るたびに、未だ驚かされることばかりです。
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