勉強になりました
かなり山の中なのにとても繁盛しているお宿があると、以前から聞いていて一度行ってみたかったのです。じゃあがんばってそこまで行ってみよう!とお休みの1日にトライ!
最初地図を確認しなかったので、いつも出かけている場所まではとりあえず行かれたのですが、問題はそこから先でした。険しい山の間をくねくねと車で進みます。この土地の主な産業が建築資材の「川砂」らしく、どこでも操業中。ざくざくざくざく川原で掘っています。
ご覧のようにここではもう紅葉が始まっています。私なんて9月の連休で「やっと夏の名残が終わったな」なんて思っていたら、とんでもない。ここのシーズンはあと半月ぐらい先でしょうか。
さらに渓谷の間を縫うように車を走らせます。そろそろかな~なんて思っていたら「この先20km」の看板が!この先20キロ!20メートルではないのね…。そんなに甘くないと思った…。一気に気持ちが落ち込みましたが、奮い立たせて何とか進みます。
美しい紅葉を眺めながら、この後「落石注意」の無数の看板やすれ違い出来ない信号付き「細いトンネル」などの関門をひたすら乗り越えて、やっと見えました!
ちょっと暗い画面だけど、どれくらいの山の中にあるのか分かると思います。この建物が見えたとき、お客様の期待値はMAX!でしょうね。山の中の一筋の希望(?)
この場所で多くのお客様を惹きつけてやまないヒミツはなにか?
お若い支配人さまと、実は社長様自らがお出ましになり、大変親切に館内を案内して下さったのです。社長様が本格的なこだわりを持って建築した日本家屋は木がふんだんに使われ、山の中の宿らしさと繊細さも表されています。
ごらんのような景色がどのお部屋からも眺められます。まるで水墨画のような山なみ。部屋の前の植栽は紅葉なので、シーズン中はもっときれいかも。
まず温泉が素晴らしい泉質である事。若干の硫黄臭で透明な湯はPH値が高く強アルカリ性で浸かるだけでかなりぬるぬるします。これだけでもかなり効きそう。飲泉も可能で胃腸病・糖尿病などに効果的らしい。部屋の水道に至るまで全て源泉使用という湯量の豊富さ。冷泉が多いこの土地で、奇跡的な52度という温度。西暦700年頃から人々に愛され、52代続いた日本で3番目に古い企業というのも、この温泉ゆえらしいです。
そして社長様の「ここまで来てもらったのだから、出来る限りの接待を」という心意気。これはすごいです。なんと平均年齢27才!若く聡明な接客係りさん達は美人が多いと評判ですし、潔いことに山なのだからと山の素材しか料理に出ません。お部屋での食事にこだわって提供しておいでです。正直これだけの手間をかけると、価格はそれなりに高単価になるでしょう。それでも多くのリピーターが大勢お出かけ下さるようです。裏方ではお客様のCSを向上させる為に、いろんな事に取り組んでおいででした。
何より社長様がとても親切で、お客様の事をまじめに取り組む方なのだと思います。大変勉強になりました。私共はあの規模には到底追いつけませんが、いろいろと学ばせて頂きました。ありがとうございました。