さか屋のバリアフリーへの取り組み
先日足を怪我した女将がシルク・ドゥ・ソレイユを見に行った話をしました。車椅子も貸してくれたし、昔よりずっとバリアフリーが実用段階に近づいているようです。
実はさか屋は昔、階段の宿でした。現在の2階から5階部分までずうぅっと階段。風情はありましたが、ちょっと実用的ではない。そこで、昭和50年に中伊豆で初めてエレベーターを付けました。これで、大変便利になりました。
もうひとつは「城下橋」。これは大正時代にかなり凝って作られた石造りのアーチ橋です。フロントからこの橋に続く十数段だけは、どうしても外せない。
そこで家庭用階段リフト(バリアフリーリフト)を付けました。これ非常に便利!これを設置してから女将は2回ほど足の怪我をしていますが、一番彼女が使っています。
ちょっと足が弱いお客様でもこれがあれば大丈夫。毎回「大変楽でいいねぇ」と喜んで頂いております。駅で見かける「車椅子ごと運ぶリフト」と違って気軽に操作でき、場所もとりません。
この他大浴場と露天風呂の一部に手すりもついています。お食事もご希望があればイスとテーブル席がご用意できます。ベッドは運び込みも致しますが、ベッド設置のお部屋もございます。
最近おいでになったお客様に教えて頂いたのが、ベッドの手すり!これがあると起き上がりにとても便利なのだそうです。手術で入院した事がある方には経験があると思います。あの起き上がりは手すりがないとなかなか難しいのでした。
お客様はご自身でこれを当館まで発送して滞在されたのでした。
これを既存のベッドに差し込んで使います。
こんな感じ! ↓ とっても簡単です。これがあるだけで全然違うのだそうで。
このお写真はお客様の手すりを撮影させてもらったものです。販売元はベッドメーカーでしたが、ネットで調べたら手すりを専門に作っている会社がありました。近いうちウチでも揃えようと思っています。
もうひとつ、先週お泊りのオーストラリアからのお若いカップルです。到着してみたら彼女が少しは歩けるけど基本車椅子での移動の方でした。事前連絡はなかったのでちょっと慌てましたが、彼女の元気な様子に「そうか、気軽に車椅子で海外旅行できちゃうんだ」と感動したのです。もちろん何の問題もなくスムーズにお泊り頂きました。海外から!車椅子で!日本語ほとんどNOで!来ちゃうんです。すごいですよね。心のバリアがないんです。私達の頭が固いだけなんだ・・・。彼女達からは反対に元気と希望をもらいました。
全館のっぺりとした完全バリアフリーの宿ではありませんが、多分ご想像よりもっと簡単な方法で、バリアフリーに取り組んでいます。足が弱いお客様こそ吉奈温泉に浸かって欲しいから、ぜひお気軽にお出かけ下さいませ。お待ちしています。