「2010年10月」の記事一覧
女の子の温泉本【恋に効くパワースポット温泉】山崎まゆみ著
「温泉の愛浴家」とおっしゃってます山崎まゆみさんの【恋に効くパワースポット温泉】が文藝春秋から刊行されました。
「次はね、オンナのコ向けの温泉を紹介したいんですよぉ〜」と何年か暖めておいた企画をやっと実現されたようです。ご本人も自信の1冊なのですが、写真が多く読みやすいし情報を厳選してあるので、ぜひ趣味に実用に活用できそうですよ。
「あの赤い半てんの写真がかわいいから下さい」と言って送ってもらいました。槍見館さんの半てんかな?
と言うのは、ラインナップがスゴイ。
渋い・・・渋いよ・・・シブい温泉地セレクトに本格的な温泉本の香りがぷんぷんします。いわゆる「温泉力」を持つ、マニアも喜ぶパワーのある温泉ばかり。だから普通の女の子にとっては「こんな温泉知らなかった」という名前が多いはず。温泉入浴指導員であり湯守でもあるうちの専務が「僕が行きたい温泉ばかりだもの。いわゆる女の子向けよりは、かなりコアな通が喜ぶ温泉ばかりだよ。すごいね」さすが800湯以上出かけるだけのデータベース威力が発揮!という感じでしょうか。
なのに見かけはかわいらしく、厚すぎない(これポイント)。バッグに入るし、持って出かけられる。
恥ずかしながら吉奈温泉の御宿さか屋もご紹介頂きました。この厳選された21施設の中に入れて頂いたとは、大変光栄な事だと思っています。そう、なんと言っても「吉奈温泉はマニア向け」ですから。でも驚いたのはやはり彼女の言う「『パワースポット温泉』たる5条件」に御宿さか屋がガンガンに当たっている事です。それは
①お風呂が大自然の中にある事
②土地で採れたものを食べられる事
③生まれたての温泉につかれる事
④時代のキーパーソンに愛された事
⑤300年以上の歴史がある事
ね、こんな感じなのです。
驚きです。
あともうひとつはコンセプトが面白い。
昔からあるテーマ「女の子温泉ひとり旅」ですよ。現代ではそこに悲しい辛いとかの悲壮感はあんまり感じません。それより「早く癒されたい、早く次に行きたい」という感じかな。恋に疲れた女の子が癒されてリセットしてパワーを充電するところまで、面倒見ちゃう内容です。
イイじゃないですか。傷心ひとり旅。心ゆくまで浸ってみるのも、立ち直るためのステップかもしれないし。癒されて立ち直ったら、次は新しい恋人とぜひ!
【恋に効くパワースポット温泉】
山崎まゆみ著・文藝春秋 1,050円
正直なところ、この内容(ガイドとしての温泉リストだけでもかなり貴重)では価格が安すぎると、多くの温泉関係者が言ってます。かんばりましたね?児玉さん!ガイド本買うより、中身がみっちり入っている(まるでたい焼きのように言いましたが)のでおすすめです(笑)。