「2009年10月」の記事一覧
うわさのお土産やっと入手!
先日現在天城の青年部が取り組んでいる事業「イズシカ」の研修で、専務がはるばる北海道まで出かけてきました。
あくまで研修だそうなので、かなりキビしいスケジュールだったらしい。鹿肉食べまくりの旅。帰ってきた時には「ちびまるこちゃん」みたいに顔にタテ線が入ってました…。
とりあえず私にとっては重要なのはお・み・や・げ★
北海道みやげと言えば、アレですよ、アレ!
某酪農ビジネスマンが売り出して大ヒットしたアレ。第一印象は「カルっ!(軽い)」中身が入ってるの?ぐらい慌てましたが、きちんと封はされた状態だった。キャラメルは8個だけ入ってました。美味しくてすぐ融けちゃうので、もったいない(笑)貧乏性なので…。他人へのおみやげには良いです。自分用にはちと高い。
「白い恋人」の石屋製菓も例の事件を踏まえて、力の入った新商品(後ろの青い箱)で勝負!当館も含め「老舗だからこそ常に改善を念頭に置くべき」ですよね。パッケージがキラキラしてとっても好印象♪
この様相はまるで「北海道みやげ戦争」です。コスパと美味しさを考えると、六花亭のモカチョコやロイスチョコレートは優秀、優秀。おなじみ様のKさんが下さったロイスのチョコポテチは禁断の旨さでした…。
それにしても北海道はおみやげには困らないところです。これぐらいクオリティの高いお土産が各地にあると良いですね。さあ、そう考えると伊豆のお土産は?
黒澤明監督と御宿さか屋
勉強になりました
かなり山の中なのにとても繁盛しているお宿があると、以前から聞いていて一度行ってみたかったのです。じゃあがんばってそこまで行ってみよう!とお休みの1日にトライ!
最初地図を確認しなかったので、いつも出かけている場所まではとりあえず行かれたのですが、問題はそこから先でした。険しい山の間をくねくねと車で進みます。この土地の主な産業が建築資材の「川砂」らしく、どこでも操業中。ざくざくざくざく川原で掘っています。
ご覧のようにここではもう紅葉が始まっています。私なんて9月の連休で「やっと夏の名残が終わったな」なんて思っていたら、とんでもない。ここのシーズンはあと半月ぐらい先でしょうか。
さらに渓谷の間を縫うように車を走らせます。そろそろかな~なんて思っていたら「この先20km」の看板が!この先20キロ!20メートルではないのね…。そんなに甘くないと思った…。一気に気持ちが落ち込みましたが、奮い立たせて何とか進みます。
美しい紅葉を眺めながら、この後「落石注意」の無数の看板やすれ違い出来ない信号付き「細いトンネル」などの関門をひたすら乗り越えて、やっと見えました!
ちょっと暗い画面だけど、どれくらいの山の中にあるのか分かると思います。この建物が見えたとき、お客様の期待値はMAX!でしょうね。山の中の一筋の希望(?)
この場所で多くのお客様を惹きつけてやまないヒミツはなにか?
お若い支配人さまと、実は社長様自らがお出ましになり、大変親切に館内を案内して下さったのです。社長様が本格的なこだわりを持って建築した日本家屋は木がふんだんに使われ、山の中の宿らしさと繊細さも表されています。
ごらんのような景色がどのお部屋からも眺められます。まるで水墨画のような山なみ。部屋の前の植栽は紅葉なので、シーズン中はもっときれいかも。
まず温泉が素晴らしい泉質である事。若干の硫黄臭で透明な湯はPH値が高く強アルカリ性で浸かるだけでかなりぬるぬるします。これだけでもかなり効きそう。飲泉も可能で胃腸病・糖尿病などに効果的らしい。部屋の水道に至るまで全て源泉使用という湯量の豊富さ。冷泉が多いこの土地で、奇跡的な52度という温度。西暦700年頃から人々に愛され、52代続いた日本で3番目に古い企業というのも、この温泉ゆえらしいです。
そして社長様の「ここまで来てもらったのだから、出来る限りの接待を」という心意気。これはすごいです。なんと平均年齢27才!若く聡明な接客係りさん達は美人が多いと評判ですし、潔いことに山なのだからと山の素材しか料理に出ません。お部屋での食事にこだわって提供しておいでです。正直これだけの手間をかけると、価格はそれなりに高単価になるでしょう。それでも多くのリピーターが大勢お出かけ下さるようです。裏方ではお客様のCSを向上させる為に、いろんな事に取り組んでおいででした。
何より社長様がとても親切で、お客様の事をまじめに取り組む方なのだと思います。大変勉強になりました。私共はあの規模には到底追いつけませんが、いろいろと学ばせて頂きました。ありがとうございました。
静岡県の地場産品
静岡県庁産業部のマーケティング室からアンケートの協力依頼がありました。「宿でどれだけの地場産品を利用しているか」という内容です。地場産品も地元食材と地元伝統工芸品に分かれます。御宿さか屋は地場素材にこだわった料理を提供しているので、既に食材はほとんど地元のものです。しかし、備品・小物については、あまり意識した事がありませんでした。
↓ 写真は「中伊豆ワイナリー」で売っている地元の八百屋さん手作りのジャム。旨い!
静岡県は徳川家康のお膝元であり、最後の将軍が終の棲家とした場所。大河ドラマ「篤姫」でも最後のほうに出てきましたが、江戸とのお国替えで江戸侍達は徳川家に従い静岡にやってきたのです。世の中は戦乱がなく既に侍のお役目も無くなった為、彼らは新しい静岡と言う土地で刀の代わりに、職人仕事に就きました。静岡市は職人の町になったのです。
ありとあらゆる職人さんがいる静岡市。私の仲の良いお得意様には籐職人の女の子がいます。彼女の家の近所には椅子の張替え師さんがいます。とっても便利ですね。箪笥などの家具や駿河雛・雛道具も有名です。漆器・蒔絵・竹細工・指物・下駄も特徴的な品物が多い。
また静岡県はお茶の産地。花の産地でもあります。←これは気がつきませんでした。最近は切花よりも地元の方が自作の花々を分けて下さるので。そういえば平成16年には「浜名湖花博」も開催されましたね。
実は私自身、見本市やギフトショーにも行きますし、積極的に地元のものを取り入れようと探しているのです。しかし、なぜ静岡の伝統工芸品を備品に採用していないか改めて考えました。
「価格が高い」イメージがある。繊細過ぎて実用に耐えうるものか心配。あまりに昔の伝統工芸そのままを持って来ても、宿の中で浮いてしまうので、多少現代風に変化を加えたほうがなじむ。それぞれの作品を知る場所が無い。以前見本市で見かけたが、価格が高かった(多少割高でも地元のものを使おうと心がけても、それの予想を超えて価格が高い)。
昔の旅館はお金持ちで装飾に費用をかけられたでしょうが、このご時勢です。なかなか難しいですね。伝統技術も生かしつつ、もっとリーズナブルで一般の人が買える価格ぐらいの製品も作ってくれれば「宿で採用するのはもちろん、お土産としても販売できるのに」といつも考えてるのです。
宿は多くの県外の方が来る場所です。私共もなるべく「天城・中伊豆の特産品のわさび」とか「由比の桜えび」など、意識的に地元の素材を利用し啓蒙活動を含め宣伝に努めています。その方がお客様も喜ばれます。それにはやはり地元の生産者の方のご協力があって、成り立っているものと考えています。工芸品を作る方々にもぜひご協力頂けたら、ありがたいですね。
静岡県産業課では、次はこれらの地場産品を集めて見本市を開く予定とか。もう少し早く考え付いて欲しいとは思いましたが、ぜひぜひ参加したい、早く実現するよう待ってます。
天城の秋はけっこう賑やか
自宅と旅館とは500メートルほど離れているのですが、先日道路を横ぎるモノを見かけました。「あっ!あれリスだよ!」と社長が言ったので見てみると、まぎれもなくしっぽふさふさのリスです。
こうしてみるとけっこう付近には小動物が生息していますね。昔はうちのベランダでこんな写真が取れました。
あの後姿は…うさぎですね。ベランダにあった水を飲みに来てました。うさぎ、いるんだ…用心深いのでめったに遇えませんが。
自宅の北側は山に面しているのですが、いのししは目があまり良くないのです。「がさささっがさっ!どしんっ!ごそ、ごそごそ!」と、夜中自宅の北側の壁にたまーにぶち当たって逃げていきます。鹿は山に食べ物が不足してくると、民家のすぐ近くまで堂々と来てしまいます。彼らが一番ふてぶてしく「なに見てんのよ!」状態でこちらを見つめ返してきます。
あとたぬきやハクビシンもいます。キジも鳴いています。けっこう賑やかです。山に入ると出会えるのではないでしょうか?ハイキングもおすすめですよ。