お越し頂いた皆様へ…心から感謝申し上げます
この4月から6月にかけて、当館の女将が骨折し、皆様にお会いできなくて失礼いたしました。にもかかわらず5月末日のTV放送もあったためか、6月は多くのお客様においで頂けて本当に感謝申し上げます。
4月の初め、女将は骨折したベッドの上で途方に暮れていました。このご時勢に女将が現場に居なくて乗り切れるのか?果たしてお客様にご満足頂けるのか?女将が突然就業不能となってしまったので、スタッフ一同非常に緊張致しました。が、そのおかげで一人一人の能力はムリヤリにでも引き出され成長を余儀なくされました。ずっと女将頼りだった部門についても、スタッフ自身でもきちんとフォローが出来るようになった為、無駄が少なく且つより機能的になったように思えます。女将の怪我でスタッフ各々が出来る事を再認識できました。これも温かく見守ってくださったお客様のおかげと、心より感謝申し上げます。
御宿さか屋は古い宿ですが、古い宿だからこそ常に新しい風を吹き込まなくてはなりません。こんな小さな宿が現在でも生き残って来れたのは「旅館らしい古い考え」をいち早く改め、お客様に納得して頂ける様な【内容】と【価格】を考慮した結果ではないかと思います。玄関に仲居がずらっと並んでお迎えするような人的な見栄えよりも、料理の質や味・風呂の源泉提供といったお客様に直接還元できる事を大事にしてきました。当館のスタッフは一人一人が一生懸命働いています。
余談ですが、よく「人手が足りない」と言いますが、当館はそうは思いません。人手なんて有り余るほどあってはいけないのです。その人件費はお客様の支払われる価格に必ず反映されるはずですから。
TVをご覧になったお客様には「地味だけど食材にこだわった料理を出す宿があるらしい」と知って頂けただけでも、大変ありがたい事だと思っています。今回の女将の骨折は試練でしたが得るものも多かったと思います。また最高のタイミングで放送して下さった関係者の方々にも心より感謝申し上げます。神様って居るんですね…と思いました。ありがとうございます。
御宿さか屋は今後も新しい事を取り入れつつ、古いものを守っていこうと思います。旅館としては珍しい事もあるかとは思いますが、これも成長の過程と見守って下さるお客様のおかげで続けてゆけます。今後ともどうぞご指導ご鞭撻の程宜しくお願い申し上げます。